ビジネスの電話応対で誰もが一番苦手としているのがクレームの処理でしょう。
クレームは会社の信頼を左右するため、いつも以上に心を伝える応対が必要です。
それには、まず相手の感情と向き合うことが基本となります。
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最初はどのような気持ちで謝るべきか
多くのマニュアルではクレームの電話に対して「まず謝る」ことが基本となっていますよね。
では、どのような気持ちで謝ればよいのでしょうか?
クレームの電話では、相手が怒っているか、困っている状態です。
そのような状態にさせてしまったことについて、まず心をこめて謝りましょう。
たいへん申し訳ございません
まだクレームの内容をしっかりと聞く前なので、こちらの方に非があるかどうかはまだわかりません。
あくまでも、相手に迷惑をかけたことに対して謝ります。
相手の状態を気づかう
マニュアルでは「クレームには冷静に対応すること」とよく書かれています。
しかし、クレーム電話がこじれて、大火になってしまうのはほとんどが感情の問題。
最初は小さな問題であったのに、ますます問題が大きくなり、引き返せない状態になることがあります。
なぜ、そのようなことになるのでしょうか?
それは、相手の感情を無視して、論理で解決しようとするからです。
※たとえばお客様からこのようなクレームがあった場合、
そちらの○○を食べたら、身体に赤い発疹ができたんだけど・・なにか変な添加物とか入れてるんじゃないの?
※このようなお客様の訴えに対して論理で対応すると・・
もしや、お客様には卵や牛乳のアレルギーはございませんか?
私に牛乳のアレルギーがあるから、そのせいだっていいたいの?
いいえ!そういうわけでは、。ですが、パッケージにきちんと記してありますし・・
まるで私に非があるみたいな言い方じゃないの!
あ、いいえ、そのようなことは・・
このように、すでに怒っている相手に対して、論理で説明しようとしてもいけません。
(この人は私が大変な思いをしてるってことがわかっていないわ・・)
相手はこのような気持ちになり、なんとか自分の大変な思いをわからせようとますます怒り出すことに。
相手の感情に合わせて応対する
クレームの電話をしてくる相手は、怒っているか、困っている状態です。
つまり普通の状態ではありません。
ですから、こちらも相手に合わせて応対する必要があります。
もちろん、一緒に合わせて感情的になれ、という意味ではありません。
頭の中は冷静に、ただし姿勢や態度は相手の感情に合わせる
ということです。
では、先ほどの例をとってみてみましょう。
そちらの○○を食べたら、身体に赤い発疹ができたんだけど・・なにか変な添加物とか入れてるんじゃないの?
※まずは、相手にイヤな思いをさせたことについて心から謝る
それは大変申し訳ございません
※つづいて相手の立場になり、優しく相手の身体を気づかう
こちらの商品の○○をお食べになられて御身体に赤い発疹ができた、とのことですね?その他の異常はございませんか?大丈夫でしょうか?
え?あ、はい。他は別になんとも・・
このようにまず、怒っている、困っている、相手と同じ立場になって、姿勢や態度はそれに合わせた応対をします。
そうすることで・・
(この人は私の大変な状況をわかってくれているわ・・)
と、相手の心を落ち着かせてあげることができるのです。
最初の消火活動がその後の大火を防ぐ
クレーム電話では、まず相手の感情をなだめることが先決です。
最初の消火活動がうまくいけば、こじれて問題に油を注ぎ、大火に発展することはありません。
相手に迷惑をかけた「最初の謝罪」を言ったあとは、気づかう気持ち、思いやる気持ちを心をこめて伝えましょう。
おケガはございませんでしたでしょうか?
それは大変でございましたね・・
このような、「相手を気づかうひとこと」がその後を左右します。
まずは、「相手の感情と同じ立場になって応対する」
クレーム電話では、この気持ちを基本にして忘れないようにしましょう。