電話応対では、さまざまな人と会話をしなければいけません。

雑談ではなく、ビジネスなので、相手は早く用件を済ませたがっているものです。

となると、会話の流れはどうしても速くなりがちに。

そんな流れの速い相手のペースに合わせることは確かに大切です。

しかし、合わせすぎると、こちらも慌てた話し方になり、正確な用件を受け取ることができません。

そうなると、電話応対がドンドン苦手になっていきます。

でも、安心してください。

ほんのちょっとのコツをつかむだけで、あなたの電話応対は苦手から自信に変わります!

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急いでいる相手のペースは流されやすい

急いでいる相手の会話ペースはとても強い流れとなります。

そのため、すぐに流れにまきこまれてしまうことに・・

 

女(笑顔)

お電話ありがとうございます。○○(会社名)でございます。

 

男1(はつげん)

□□(会社名)の▲▲といいますがっ!

 

※相手の早い口調におどろく・・

女(あせる)

あ!はい!□□会社名の、▲、、(はやい・・)

 

男1(はつげん)

明日、ちょっと急用ができましてっ!

 

※相手の早い口調につい合わせて返事をしてしまう

女(あせる)

あ!はい!

 

男1(はつげん)

○○の件をキャンセルさせてもらいたいのですが!

 

女(あせる)

あ、はい!

 

男1(はつげん)

で、営業部の●●さんに4日の午後に変更させてほしいとお伝えてください!

 

女(あせる)

あ!はい!明日、○○の件をキャンセル・・ですね、

 

男1(はつげん)

では、よろしくお願いします!

 

女(あせる)

あ!はい!かしこまりました!

 

女(あせる)

えっと・・・□□会社の▲▲さんが、営業の●●さんに・・明日の予定は、キャンセルで・・えっと・・どうだったけ?やばい・・

 

急いでいる相手のペースに慌てて、はい!はい!と返事をしてしまうと、相手はわかったものと勘違いして、ドンドン話を進めていきます。

そして、電話を切ったあとは、把握できていない状態に・・。

このような応対をしてしまうと、担当者に正確な用件を伝えることは不可能です。

相手のペースに流されない方法

ビジネス電話では、いつも相手を中心にして会話をしていくのが基本ですが、相手のペースにまきこまれてはいけません。

ですが、電話応対が苦手だと、あせって頭が真っ白になってしまうことも。

でも、大丈夫。

そんな、あなたを救ってくれる最も簡単で効果的な方法があります。

■ゆっくりめに話す
■復唱する

それは、この2点を実行するだけです。

では、さきほどの例で、ゆっくりめに話し、復唱すると、どうなるでしょうか?

 

女(笑顔)

お電話ありがとうございます。○○(会社名)でございます。

 

男1(はつげん)

□□(会社名)の▲▲といいますがっ!

 

■焦らず、ゆっくりめに。とくに名前は丁寧に・・

女(ふつう)

□□(会社名)の▲▲様ですね。

 

※相手は名前を丁寧に確認されると反応する

男1(ん)

あ、はい、そうです、

 

女(笑顔)

いつも大変お世話になっております。

 

※じょじょにこちらのペースに・・

男1(ん)

あ、こちらこそ、いつもお世話になっております、

 

男1(はつげん)

明日、ちょっと急用ができまして、○○の件をキャンセルさせてもらいたいのですが、

 

■慌てず落ち着いて相手の言葉を復唱する

女(ふつう)

明日、急用ができてキャンセルとのことですね

 

男1(ふつう)

そうです。だから、営業部の●●さんに、4日の午後に変更させてほしいと、お伝えください。

 

■落ち着いて(、。)のところで間をおいて

女(ふつう)

営業部の●●に、4日の午後に変更させてほしい、とのことですね。

 

※復唱されることで相手は落ち着き、会話の流れはこちらになる

男1(ふつう)

はい。そうです。で、連絡先は●●さんがご存知ですので。

 

■確認の復唱(日時はとくにハッキリと)

女(発言)

かしこまりました。復唱させていただきます。□□会社の▲▲様。明日は急用で○○の件をキャンセル、営業部の●●に、4日の午後に変更してほしい、でよろしいでしょうか?

 

男1(ふつう)

はい。そうです。

 

女(笑顔)

承りました。私△△といいます。では確かに●●に申し伝えます。

 

男1(えがお)

はい、よろしくお願いします。

 

このように、「ゆっくりめに話す」「復唱する」、この2点だけで、相手のペースに流されずに、逆に自分のペースに引き寄せることができます。

なぜ、こんなに効果的なのか?

「ゆっくりめに話すこと」「復唱する」、この2点の効果をみてみましょう。

■ゆっくりめに話すと自分の気持ちが落ち着く。
■話の内容を整理しやすい。
■じょじょにぺースを自分側に引き寄せられる。
■復唱すると、相手に安心感と信頼感を与えられる。
■復唱すると、自分と相手と一緒に用件を確認し合える。

このように、「ゆっくりめに話す」「復唱する」はスムーズな電話応対に絶大な効果を発揮させるパワーをもっているのです。

さらに、復唱には別の効果も!

復唱とは相手の話した内容を声に出すこと。

そのため、自分の周りにいる人たちにも内容を共有してもらうことができます。

たとえば・・

 

シニア1(こまる)

昨日そちらで買った□□のブラウスにシミがついていたんですけども・・

 

女(困った)

それは大変失礼いたしました。昨日、当店でお買い上げいただいた□□のブラウスにシミがついていた、とのことですね?

 

シニア1(こまる)

はい。帰宅して気づいたんですけど、一緒に買ったTシャツにはついてなくて、□□のブラウスだけなんです・・たぶん、最初からついていたと思うんですけど・・

 

女(困った)

一緒にお買い上げいただいたTシャツにはついてなく、□□のブラウスにだけシミがついていた、とのことですね。それは誠に申し訳ございません。

 

シニア1(はつげん)

はい

 

このように復唱することで内容を確認するとともにお客様にも「きちんと聞いてくれている」という安心感を与えることができます。

さらに、復唱によって、周りの人たちにも情報が伝わるため・・

「その商品、いま在庫切れ」

「クレームなら代わるよ」

など、情報を周りと共有することで、いちはやく対応することができ、また先輩などに助け舟を出してもらえることもあります。

【まとめ】

「ゆっくりめに話す」、「復唱する」は苦手な電話応対の対策としてもっとも効果的な方法です。

電話は言葉だけのキャッチボールですから、相手がどんなに厳しい球を投げてきても、こちらは丁寧なボールを投げ返せば、相手の球も変わります。

ただ、ゆっくりめがいいからと、相手がとても急いでいたり、緊急事態のときなどには、それに合わせることも大切です。

しかし、難しく考えすぎないでください。

相手を思いやる気持ちを忘れない応対をすれば、必ず相手にも伝わります。

「ゆっくりめに話す」、「復唱する」

簡単で、もっとも実行しやすいこの2点のコツをぜひマスターしてみてください。